建築士&整理収納アドバイザーの大西めぐみです。ご覧いただきありがとうございます。
夫が知らぬ間に決めた間取りで家事と育児の両立が大変になった経験を逆手に取り、家事が楽になり自分時間を叶える家の仕組みづくりをサポートしています。
無垢のフローリングは、プリントではなかなか出せない風合い・心地よい感触・湿度調整など、人気のある床材です。一方、水ジミができた、お手入れが大変だった…なんて後悔の声も聞きます。
本当に即拭かないとまずいのか、どんな種類があるのか、床暖にも使えるのか?などなど、あふれる疑問をショールームでぶつけてきました。
そこで聞いてきたことをレポートしていきますので、無垢フローリングを迷われている方の参考になると嬉しいです。
ご協力くださったマルホンのショールームご担当者様、ありがとうございました。
大阪ショールームの場所
JRの大阪駅またはメトロの梅田駅からほど近い、グランフロントの北館3Fにあります。
駅に近い南館はいつ行っても人・人・人ですが、北上するにつれ人の気配が消えていきます。
私が行ったのは平日だったので、この通り。
ガラガラなので、ゆっくりスタッフさんを独り占めして説明を聞けました。
平日がねらい目です。
水曜がちょいちょいお休みなようなので、事前に休館日を確認してくださいね↓↓↓
木の硬さの違いで異なる体感温度
ショールームで一番びっくりしたのがこちら。
冷蔵庫で冷えっ冷えにしたフローリング。
フローリングの種類について質問しましたところ、スタッフのお姉様がいくつか出してくださいました。
なんでフローリングを冷やしているんですか?
こちらは冬の床を再現しております。
同じ温度でも、「硬い木」と「柔らかい木」では触れた時の冷たさが違うんですよ。
ぜひ触り比べてください。
ほほぅ、なるほどー。確かに全然違います。
もちろんどっちも冷え冷えですが、ずっと触れていると大きな違いが分かります。
硬い木の方が、熱がずっと吸い取られている感じがする⛄
冬場の冷え性にはたまらないやつです。
熱の伝わり方が違う理由
なぜこんなことが起こるかというと、木材の繊維の目の大きさが影響しています。
- 柔らかい木
-
繊維の目が大きく、空気を多く含んでいます。そのため、空気の持つ断熱効果で熱が移動しにくくなり、冷たさ感じにくくなります。2枚の間に空気が入ったガラス窓が外気温を伝えにくいのと同じ原理です。
- 堅い木
-
木の繊維が密なため、空気による断熱性を期待できず、素材そのものの温度がダイレクトに伝わります。そのため冬場は冷たさを感じやすくなります。
要は、床暖入れてない人は、柔らかい木のフローリングを選ばないと冬場に足がキンキンに冷えるってことやな。
塗装による手触りの違いと特徴
無垢材の塗装は「浸透性」「コーティング」「ハイブリッド」の3種類があります。こちらでは簡単に説明させていただきます。
浸透性
浸透性の塗装のフローリングは、木そのもののザラザラとした手触り。
文字通り、木の中にしみ込んでいくタイプ。
マメにお手入れできる方や、エイジングを楽しみたい方はこちらがオススメ。
コーティング
膜の方は薄~~~い膜が張っているような、ややツルツルした手触り。ですが、木の凹凸を一切感じないわけではありません。
こちらは表面の膜で木を守っている状態のため、膜が元気な時は水シミも傷もつきにくいですが、その膜を突き破る傷(サンドペーパーでこするとか)をつけてしまうと、元の木の素地がでてしまいます。
メンテナンスはそこそこで、木を楽しみたいかたはこちらがオススメ。
ハイブリッド
浸透性とコーティングの中間のような手触り。ザラザラ感はあるけど、わずかにツルツル。
浸透性とコーティングのいいとこどりしたようなタイプです。
無垢に憧れるけど日々のメンテは面倒な方はこちらを選んでいただくと良いと思います。
無塗装はだめ?
「木の質感を大切にしたいから、無塗装で使いたい!」というお声を聞いたことがありますが、無塗装はいわば何の防御もしてないすっぴん。私個人としては、何かしらコーティングしてた方が安心かなと思います。
日焼け止めを塗らずに、外に出てるのと同じざますね。
それぞれの特徴は下記の公式HPのリンクに詳しくまとめられています。
「4.塗装を選ぶ」のところをご参照ください。
無垢フローリングでも床暖房に使える?
無垢材フローリングの場合、必ず「床暖房対応」の物を選ぶようにしましょう。
なぜかというと、床暖房=床を加熱。
温まったり冷えたりといった温度変化や乾燥により、割れ・反り・縮みといったトラブルにつながります。
マルホンでは加熱による伸び縮みの大きさが、基準値内かテストし、合格したものを床暖房対応としています。
特徴1:コーティング
木の種類によって、伸び縮みなど変化が起こりやすいものがあります。この場合、ガチガチにコーティングして動きを制限した上で、床暖房で使えるようにしています。
つまり、気に入ったものが変わりやすい樹種だった場合、床暖房では膜塗装の仕上げになります。。
特徴2:フローリング幅
無垢材はいわば1枚の木のため、幅が広いと広いだけ1枚当たりの変化量が大きくなります。そのため、1枚ものの床暖房用の無垢材フローリングの幅は、75mmの狭いものが多くなります。
広い幅の方がお好みの方は、伸び縮みしにくい合板の上に無垢材を貼ったものをお選びください。
こういう技術があるので、スプーンカット等の表面加工したものでも、仕上げや木によっては、床暖で使えることがあるんですね。
なんか説明が小難しくなってきたぉ。
簡単に言ったら、床暖にしたら選べるフローリングの種類が減っちゃうぜってことや。
水の輪染みができた時のお手入れ
冒頭でも軽く触れましたが、無垢材は汚れやすいため、仕上げに合わせたメンテナンスが必要となります。
浸透性の塗装の場合(オイル塗装)
浸透性のある塗装は、水をこぼして放置するといわゆる「輪染み」ができますが、サンドペーパーで削れば消せるというメリットがあります。
普段のお手入れは、掃除機がけ。どうしても落ちない汚れは硬く絞った雑巾で水拭き。
塗装を落としてしまうような、化学薬品での清掃はNGです。
定期的に専用のオイルでメンテナンスしましょう。
塗膜の場合(ウレタン塗装)
膜の方は輪染みはできにくいものの、万が一輪染みが出来てしまっても削るケアはできません。膜を自らぶっ壊すことになります。
普段のお手入れは掃除機掛け。落ちない時は、硬く絞った雑巾で水拭きしてください。中性洗剤なら薄めて使用しても大丈夫です。
床材選びのコツ
家づくりは一生に一回あるかないかの大イベントで、出来上がったら日々を過ごす場所です。
見た目だけを優先するのではなく、日々のケアを無理なく続けられる、ライフスタイルに素材を選ぶようにしましょう。
また、写真と実物では、大きく印象が異なることがよくあります。片手サイズの小さいサンプルでイメージするのはプロでもなかなか難しいですが、マルホンのショールームでは座布団くらいの大きさのサンプルで見せてもらえます。
とても分かりやすくてオススメですので、実際に見て、触って、感じられるショールームにぜひぜひ足を運んで、大満足な家にしてくださいね。
どんな素材にするか決めたら、次に迷うのは素材の色の組合せ。床材や壁紙は、家具とは違って簡単には変更できません。建ってからのコレジャナイ感を減らし、大満足な家に近付くように3Dで確認しながら決めませんか?
お気軽にお声がけくださいね。
大阪・八尾の片付く家づくりプランナー 大西めぐみ
「この間取りの改善するところは?」「心地よい部屋でゆったり過ごしたい」整理収納アドバイザーでもある女性建築士が、楽ちん家事動線&片付く仕組みを盛り込み、暮らしやすい家づくりをサポート!
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