家づくりの打ち合わせで、「聞きたいことを聞き忘れて後悔した」「要望は伝えたけれど、出てきた図面がなんだか物足りない」という声は後を絶ちません。
実は、間取りを成功させる秘訣は、取り入れたい要望をに単に伝えることではなく、設計士が「あなたの暮らし」を鮮明にイメージできるように、背景も投げかけることにあります。
この記事では、実際の家づくりの打ち合わせでよく出てくるヒアリング項目を「質問テンプレート」としてまとめました。
全部を完璧に答えようとしなくて大丈夫です。以下の8つの軸から、今の自分が気になっている項目をピックアップして、打ち合わせに持っていってください。これだけで、プロの提案力を劇的に引き出されます。
①暮らし方・家族像の質問
「何平米必要か」ではなく「どう過ごしたいか」を共有するための質問です。
部屋数などの「スペック」ではなく、家族の時間の過ごし方を伝えることで、設計士は「どこを一番居心地よくすべきか」の優先順位を判断できるようになります。
- 平日の朝〜夜、休日はそれぞれの家でどう過ごしていますか?
- 5年後・10年後の家族構成や働き方、暮らしの変化はどうなる?
- 家の中で今一番ストレスを感じている場所・行動はどこですか?
- 逆に「ここはお気に入り」「真似したい」と思うイメージはありますか?(SNSの保存でもOK)
②現住まいの不満・改善したい点
理想を語るよりも「今の嫌なこと」を伝える方が、失敗のない家づくりに直結します。ここを明確にすると、住み始めてからの「こんなはずじゃなかった」をゼロにできます。
- 今のお住まいで「ここだけは絶対に改善したい」と思う点を3つ挙げてください。
- 家事で大変・面倒だと感じていることを3つ挙げてください(洗濯・片付け・ゴミ出しなど)。
- 収納で必要なもの(物の種類・量・置き場所)は何ですか?
- 温熱・音・ニオイなど、環境面で不満な点はありますか?
③間取り・動線の希望
「〇〇という部屋が欲しい」という要望に「いつ・誰が・何をする」をセットにすることで、提案の幅が広がります。
- 必要な部屋・スペースと、その使い方(誰が・いつ・何をするために使うか)を教えてください。
- 洗濯/キッチン/玄関〜収納〜水まわりなどでこだわりはありますか?
- 1階だけで暮らせる間取りにしたい・将来の寝室はどこにしたい、など将来像はありますか?
- 来客(親族・友人・子どもの友達など)はどのくらい、どのくらいの頻度ですか?
④収納・持ち物・家具の条件
意外と多いのが「持っている家具が置けない」「収納が深すぎて使いにくい」という失敗です。具体的な持ち物を伝えることで、収納計画の精度が一気に上がります。
- 絶対に置きたい家具・家電と、そのサイズを教えてください。
- 日常着・仕事着・子ども用品など、主な衣類収納はどこにまとまっていると便利ですか?
- 玄関まわりに置きたい物(ベビーカー・アウトドア用品・趣味道具など)は何ですか?
- 「これは大容量で欲しい」と思う収納はどこですか?(パントリー・ファミクロ・納戸など)
⑤ 性能・快適性・設備への優先度
デザインは図面で分かりますが、温度や音、掃除のしやすさは言葉にしないと伝わりません。ここを詰めると、10年後も「メンテナンスが楽で快適だ」と思える家になります。
- 暑さ・寒さ・結露・音・ニオイのうち、どれを一番改善したいですか?
- 光の入った方について、どんな時間帯・どの角の光が好きですか?
- ランドリールーム・室内干し・乾燥機など、洗濯のスタイルはどうですか?
- 掃除をラクにするために、優先したい設備や工夫はありますか?
⑥ デザイン・雰囲気のイメージ
「モダン」「ナチュラル」という言葉の定義は人それぞれ。視覚的な情報と、あなたの「気分が上がるポイント」を一致させることで、一歩足を踏み入れた瞬間に幸せになれる空間を作ります。
- SNSや雑誌で「こんな家が好き」と思った写真はありますか?(テイスト名でも可)
- 好き・苦手な素材や色(床材、ドア、キッチン、タイルなど)はありますか?
- 家の中で特に「気分が上がる場所」にしたいのはどこですか?(LDK、玄関、洗面所など)
⑦予算・優先順位・NG条件
家づくりは引き算も重要です。あらかじめ「やりたくないこと」や「削ってもいい場所」を共有しておくことで、限られた予算を最大限に「こだわり」へ集中させることができます。
- 家づくり全体の予算イメージはどれくらいですか?
- その中で「ここにはお金をかけたい」と思うポイントはどこですか?
- 優先順位ベスト3(例:①動線 ②収納 ③デザイン)を教えてください。
- 絶対にやりたくない・避けたいこと(段差、吹き抜け、個室の少なさなど)はありますか?
- 「あれば嬉しいけど、なくてもいい」と思うものは何ですか?
⑧ヒアリングを締める確認質問
最後に、打ち合いの終わりにぜひ口にしてほしい一言です。
この一言だけで、その場では出てこなかった注意点やアドバイスをいただくことが多々ございます。
- 今日話し忘れていそうなことで、確認してた方がいいことはありますか?
- 今不安に思っていることがあれば、正直に教えてもらえますか?
あなたの家づくりが、より理想的なものになりますように。


