収納が少なすぎる我が家が「汚部屋→普通」になれた方法 ~収納率が驚愕の6%のマンション暮らし~

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マンション 収納 少ない

建築士&整理収納アドバイザーの大西めぐみです。ご覧いただきありがとうございます。

夫が知らぬ間に決めた間取りで家事と育児の両立が大変になった経験を逆手に取り、家事が楽になり自分時間を叶える家の仕組みづくりをサポートしています。


散らかる原因の家側の要素は「収納率」「収納の位置」

マンションなら床面積の9%以上、戸建てなら11%くらいの造り付け収納が、間取りの中で適切に配置されていると、モノが散乱しにくい家になります。

では、それを伝えてる我が家はというと、収納率は5.59%。面積で言うと、家全体でたったの2畳半しかありません。
収納スペース診断ではアラートが出て、収納を増やすことをおすすめされる間取りです。

意図して収納の少ない家を選んだわけではなく、「マンションの立地」と「部屋の位置」だけで夫が選んで 知らない間に 契約していました。(めっちゃ根にもってます)

収納スペース診断 収納率

※5.59%は間取り図から収納スペースの寸法を定規で1つ1つ測って計算した数字です。スペース診断では平面図に寸法の記載ない細かい部分は下絵をそのままなぞっただけのため、手計算と誤差が発生しています。

マンションでは少なくとも8%、できれば9%は欲しいところですが、手計算とトレースで出た数字の間をとっても6%と、必要とされる収納の3分の2しかありません。

極めつけに、そのちょっぴりしかない収納は、使い勝手的にもレイアウト的にも不便な位置にある。

この間取りに、標準的なモノの持ち方の共働きの子育て家庭が住んだ結果、

足の踏み場もないくらい荒れました。

その荒れた状態から現在の片付いた状態に持っていくまでの経緯をまとめましたので、マンションを探されている方やお片付けで悩まれている方のヒントになれば嬉しいです。

もくじ

普通に生活した結果

我が家の収納スペースは家全体で約4.55㎡(※手計算での数値)
4人家族だと1人当たり約1.1㎡
=畳0.6枚分
=幅100cm×奥行60cmのクローゼットに相当します。

くま男爵

一般的に、成人に必要なクローゼット幅は男性120cm、女性180cmと言われているぞぃ

この標準未満のスペースに、服だけでなく布団・靴・食品・日用品・雑貨等も全部入れ切るのは、はっきり言って無理。家族巻き込んでミニマリストにでもならない限り、物理的にムリです。

そして、独立する前の私はフルタイムの会社員で、最寄り駅に着くのは18時半頃。夫は基本深夜帰りで、寝に帰ってくるだけ。

帰宅から就寝までの5時間足らずの間に、1人で未就学児2人のお世話をしながら、ご飯→お風呂→洗濯と優先順位の高い家事からこなしていきます。

となると、犠牲になるのはだいたい「片付け」。

理想

ご飯ができる → 遊んでる子供とおもちゃを片付ける → 食事 → お皿を洗う → おふろ。

現実

ご飯ができる → 遊んでる子供と格闘しながら連行 →だらだら食べて全然終わらん→悲惨な食べこぼしだけ掃除(その間も散らかす子供たち)→交互に逃亡する子たちを必死でお風呂にぶち込む

準備⇒実行⇒後始末といきたいところですが、準備⇒実行⇒準備⇒実行と、「後始末」をすっ飛ばして寝るまでの工程を次々とこなしていきます。

それが積み重なった結果がこちらです↓
(よくこんな写真撮って残そうと思ったな、私 笑)

以前の我が家:リビングがやばい
キッチンもやばい
  • 「後でしまおう」の「後」がない。
  • 即作業開始で、とりあえず置く場所が「床」
  • 足りないものはすぐ買い足す(≒使わないものは視界に入らない)

荒れるのは必然だったと思う
(言い訳だなんて意見は聞こえません)


この頃はずっとイライラしてて、舌打ちとかザラでした。←オイ

うさぎマダム

精神的にも余裕がないザマスね~

荒れた家を解消するためにやったこと:時系列

①1人で頑張ってみた

まずは自力でどうにかしてみようと思いました。

有給を取って、1日中ひたすら床に散らばったものを元の場所へ戻していきました。少ない収納に立体テトリスのようにどんどん詰めていきます。

結論:失敗

今だから分かりますが、モノの選別をせず、何も考えず詰め込んだだけなので、使いやすさが考慮されていませんでした。

起きたこと
  1. 雪崩が起きる
  2. 常に「あれどこ」と聞かれる
  3. 使った後に戻せない

1日の労力は、ほぼ一晩で水の泡となりました。

②人手を増やしてみた

家族4人がかりで〇ヶ月かけて散らかしまわった家を、1人で1日で全部片付けきるのは無理でした。

有休も限りがありますので、今度は片付け専門のタスカジさんに依頼し、純粋に作業する人の頭数を増やしてみました。

結論:タイムパフォーマンスが良かった。お金はかかるけど。

プロの作業は速かった。それにリバウンドしにくかった。

起きたこと
  1. キレイな状態を長く保てた
  2. モノの出し入れにかける時間が短縮できた
  3. 片付けにもコツがあることを知った

日々のライフスタイルの微妙な変化につれて段々崩れてはいきましたが、1人で片付けていた頃に比べたら、床に物が広がっていくスピードは断然ゆるやかでした。

\タスカジを覗いてみる⇩/

③整理収納を学んでみた

「整理収納アドバイザーすごい」と思ったのをきっかけに、自分でも出来るようになりたくてユーキャンで受講してみました。

結論:理屈が分かって行動は変化した。でも変化は緩やか。

習い事と同じで、習ったからすぐに上手にできる訳ではありませんでした。つまづく度に片付け方や収納グッズを調べ、試行錯誤を繰り返しました。

起きたこと
  1. もったいない病が軽くなった
  2. なんとなく買いが減った
  3. 片付ける位置が重要と知った

買い物の時に「これは本当にいる?」と意識するようになった事で無駄な買い物が減り、物が増えるスピードは遅くなりました。

ただ、どこかをしっかり片付けようと思った時は、テキストで理論を覚えただけでは知識も応用力も足りません。「あれ?こういう場合はどうしたらいいの?」と悩んで作業が止まることが多く、1級を取るための実技課題ですら難しく感じました。

くま男爵

1つの収納に色んなカテゴリーのモノが入ってて、どう分類するのが正解か分からず途方に暮れるっていう。

大きい声で言うと怒られそうですが、単に代表的な理論を知りたいだけなら、ネットにたくさんコラムや解説が載ってますので、わざわざ習うよりそちらを読んだ方が早いと思いまます。

ただ、片付け方にも色々あります。
物をとことん減らしたい人、だしっぱの方が使いやすい人、見た目を優先させたい人などなど。

本当に部屋を整えたいなら「習うより慣れろ」の言葉の通り、整理収納アドバイザーにやり方を教えてもらいながら実際に作業していった方が、家も片付きますしキープするコツもつかめるでしょう。

うさぎマダム

片付け理論の全体像をちゃんと知りたいなら、受講した方が良いザマスよ。

整理収納を学んだ後

前述のとおり、整理収納アドバイザーを名乗れる1級を取った直後も、相変わらず自分の認識は片付け下手のまま。

さすがにこれはアカンと思い、現役で活躍されている大先輩の方に、実務レベルのテクニックを教えてもらいました。

  • 片付け理論の実際の使い方
  • 教科書には載ってないプロの現場テク
  • 心の持ち方

この3つを学び、トライ&エラーを繰り返すことでやっと自宅に変化を起こせました。
まずは機能優先で映え要素0ですが、片付けたことで見た目スッキリ&作業効率は爆上がり。

掃除機がかけやすい
料理にスムーズに取り掛かれる

ここまで持ってくるのに、汚部屋の状態から約1年。片付け下手を克服したくて自分のレベルを上げる手段を取ったため、片付いた部屋をゴールとするなら回り道を選択していますが、開業できるまでスキルアップできたことは満足しています。

ただ、収納スペースが恐ろしく少ないという事実は変わっていませんので、気を抜くと荒れます。
モノの持ち方を日々意識し、何か買ったら同量以上を減らすように心がけています。

IN OUT 整理収納

自力での片付けで困ったこと

ここまで読むと、プロのテクを学んだ後はすんなり片付いているように感じるかもしれませんが、そんなことはありません。

足の踏み場がないほど散らかっていた部屋は、ダイエットで言うなら激太り。標準体型までもっていくのはものすご~~~~く大変でした。

心と知識が一致しない

一番難しかったことは、手放すことへの心理的ハードルを乗り越えること。
「不要な物を取り除くこと」が作業の第1歩と頭では分かりつつ、「高かった」「いつか使う」「まだ使える」ともったいない精神が邪魔をしてきます。

我が家の場合、収納スペースが少ないために残す条件もおのずと厳しくなってしまい、やり始めた当初は「あんまり使ってないのに…でも片付かないし…」と罪悪感と義務感の葛藤を強く感じました。

間取りによる制限が多い

収納用品の厚みですら惜しく感じる程の少ない収納。「使いやすさ」と「残せるモノの量」、どちらを取るかの選択に何度も直面しました。

スペースに余裕があったらもっと自由に選べたはずの収納用品。アイテムを探しては外寸・内寸を1つ1つ調べていく作業にも非常に時間を取られました。

また、間取りの都合上、置き家具タイプの収納が簡単に増やせないという問題も。
太りやすいのに選べるダイエット方法が限られている状態で、何度も行き詰って本当にきつかったです。

リバウンド防止のために

せっかく頑張って片付けても、今までと同じ過ごし方ではまた荒れてしまいます。そのため、INとOUTの量をコントロールするため、次のようなことを心がけるようにしました。

物をあふれさせないための心がけ
  • 本当に必要かものすごく考えて買う
  • うっかり買い物フィーバーに陥ったら、心を鬼にして同じ体積分減らす
  • 食べきれない頂き物はママ友におすそ分け(※確認とってから)
  • 新しいおもちゃを買ったら、子供とバイバイする物を決める
  • 夫にすぐにネットでポチらないようしつこくリマインドする

本来なら、急に舞い込んできたものをとりあえず置ける場所がある『8割収納』がベストです。

ですが、我が家でそれをやってしまうと、実質使えるスペースが必要とされる収納の5割となり生活に支障をきたしてしまいます。また、不足分をカラーボックス等の置き家具で補うと今度は部屋が狭くなりすぎてしまうため、安易に棚を買い足すことは避け、物の持ち方で対応するようにしています。

これは、収納が少ないせいでいらん苦労をしていると私は思っています。

適切な収納スペースが生活の質を左右する、ということですね。

家を買う時・間取りを作る時・リフォームする時は、ぜひ収納スペースにも注目してみてください。

片付けや収納に困っている方はぜひお声がけください。
効率重視の収納計画が得意です。間取りの段階でも、今の家の片付けでも、喜んでお手伝いさせていただきます。

余談

一緒に内覧した部屋”じゃない”部屋を勝手に購入され、家事も丸投げの我が家。

私の場合、たまたま自分の専門分野と重なる部分があったため、起業のきっかけとなり、不満はありつつも「ネタをありがとうございます」と昇華できておりますが、もしそうではなかった確実に取り返しのつかない大ゲンカにつながっているでしょう。
(※友人にこのエピソードを話すと、異口同音で「り」から始まる漢字2文字のあるワードが出てきます 笑)

避けられる苦労はわざわざ背負わなくていいと思う。

家事負担の少ない間取りや片付けについて知りたい方は、いつでもお声がけください。
あなたのお家が家族みんなにとって快適な場所になりますように。

大阪・八尾の片付く家づくりプランナー 大西めぐみ


「この間取りの改善するところは?」「心地よい部屋でゆったり過ごしたい」整理収納アドバイザーでもある女性建築士が、楽ちん家事動線&片付く仕組みを盛り込み、暮らしやすい家づくりをサポート!
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